POSTED／2025.11.04

担当者に響くデザインと、経営者に響くデザイン。分けるべき理由

こんにちはグッドコミュニケーションズの「さいとう」です。
ブランドマネジャーとして、お客様の課題解決に挑み、
共に悩み、考え、そして最後に一緒に喜べる良き伴走者でありたいと思っています。

今日のテーマは「担当者に響くデザインと、経営者に響くデザイン。分けるべき理由」
についてお話してみたいと思います。

「いい感じです！」で決めるのは、もうやめませんか？

 ある打ち合わせで、クライアントの担当者さんからこう言われました。
「僕は好きなんですけど……たぶんウチの社長には響かないかも」。

その瞬間、なんとも言えない“ズレ”を感じました。

現場では「納得される」けれど、上層部では「決裁が降りない」・・・。

こんな経験、ありませんか？

実はこのズレ、デザインが「誰に向いているか」を曖昧にしたまま進めると、よく起こります。

「説明できるデザイン」が、担当者の安心になる

 まず、担当者が重視しているのは「どうやって社内を説得するか」です。

「カッコいいですね！」よりも

「なぜこのデザインなのか、どう機能するのか」が語れることが大切。

たとえば！
・図やグラフで、視覚的にわかりやすい構成
・実績や導入効果など、説明のための根拠がしっかりある
・現場で使いやすいよう、実務的な整合性が取れている

 
つまり、担当者にとっては「感動」よりも「納得」が重要なんです。

僕の経験でも、現場の担当者がしっかり理解・納得していないと、
社内での提案がうまく進まず、最終的には見送りになることが多くありました。

経営者が求めているのは「感じられる世界観」

一方で、経営者の目線はまったく違います。

彼らが見るのは、「この会社に任せて大丈夫か」という直感的な信頼感。

言い換えるなら、「数字では測れないフィーリング」です。

具体的には！
・自社のビジョンや想いに寄り添っているか
・投資するにふさわしいブランド感があるか
・他社とは違う独自性や世界観を感じられるか

以前、経営者向けの提案で「事業の未来を感じた」と言っていただいたことがあります。

そのとき重視したのは、数字ではなく「トーン」や「余白」、伝わる言葉選びでした。

両者をつなぐ「橋渡しのデザイン」がある

もちろん、現場の納得だけでも、経営者の共感だけでも、案件は進みません。

じゃあ、どうするか。

答えは、「橋渡しするデザイン」を意識することです。

たとえば、構成の工夫。
前半：グラフ・効果・論理的説明（担当者向け）
後半：ビジョン・ブランドメッセージ（経営者向け）

このように両者の視点を意識して組み立てることで、
担当者が説明しやすく、経営者が最終的に「任せよう」と判断できる、
そんな「通るデザイン」になります。

「誰に響かせたいのか」を決めるだけで、変わる

見ている人が違えば、響くポイントも当然変わります。

だからこそ最初に考えるべきは、「このデザインは誰に届けたいのか？」という問いです。

その問いを置き去りにしないこと。
たったそれだけで、デザインは伝わり方がまったく変わってきます。

伝えるだけじゃなく、伝わるために

・担当者には「説明できるデザイン」を。
・経営者には「感じられるデザイン」を。
・そして、両者をつなぐ「橋渡しのデザイン」を。

デザインは、ただ「見た目を整えるもの」ではなく、
「伝わり方を設計するもの」です。

誰の心に響かせたいのか。

その問いに丁寧に向き合うことが、成果につながる最初の一歩なのです。

本日もここまでお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また！